転職理由と対応策
転職理由をリストアップする作業と、転職理由にスコア付けしカテゴリー分類する作業が終わったら、本当に転職をすべきかどうかを分析しなければなりません。
前のページ(転職理由にスコア付けしカテゴリー分類する)での例のように、転職理由を以下のカテゴリーに分類して、スコア付けした転職理由の項目の合計得点を計算してみます。
1.仕事に対するやりがいや適性、スキルに関すること2.自分の私生活や健康面に関すること3.会社の人間関係や雰囲気、経営方針に関すること4.会社での評価・待遇(給与やポスト、休日・残業など)に関すること
いずれのカテゴリーも、転職する理由としては成り立つものです。1,2は自分に関すること、3,4は外的なものとなります。3,4に関しては、特に3は、現在の職場での状況の変化を期待するのは難しいかもしれません。
ただし、現在の会社での状況変化が期待できるのであれば、そのための努力はやってみる価値があると思います。実際に転職活動を行う前に、それぞれのカテゴリーで可能な対応策を検討してみます。
1.「仕事に対するやりがいや適性、スキルに関すること」の得点が高い場合
もし、就職して間もない期間や、異動により職場に慣れていない方の場合は、転職に対して慎重になったほうが賢明です。仕事へのやりがいや適性といったものを結論付けるには、早すぎる場合があるからです。
特にスキル不足が原因で、仕事に適性ややりがいを感じることができない場合は、転職しても失敗する可能性が高くなります。スキルを高めることで、やりたい仕事に従事できるのであれば、転職する前にスキルを高めることを優先すべきだと思います。そうではなく、仕事を熟知し、スキルも十分であるならば、転職という選択肢もアリです。
2.「自分の私生活や健康面に関すること」の得点が高い場合
私生活や健康面での状況が、一時的なものなのか永続的なものなのかを、よく考えなければなりません。たとえば、大きなプロジェクトでストレスがたまり心身疲労しているような状況であれば、それは一時的なものかもしれません。一時的な状況を勘違いして、すぐに転職へと向かうのは、少々思考が短絡過ぎる気がします。
3.「会社の人間関係や雰囲気、経営方針に関すること」の得点が高い場合
会社の人間関係や経営方針といったものは、自分の力だけでは、なかなか変えることが難しいものです。実際、人間関係の問題は、転職希望の理由としては多いものでもあります。人間関係が原因で転職を考える場合、まずは自分のヒューマンスキル、コミュニケーションスキルなどに問題はないか考える必要があります。人付き合いの能力も一つのスキルととらえれば、そのスキルが欠落したままでは、転職しても上手くは行かないでしょう。
参考:人間関係・対人関係を良好に築く12のコツ
4.「会社での評価・待遇(給与やポスト、休日・残業など)に関すること」の得点が高い場合
会社にとって本当に価値のある人材だと評価されていれば、会社にとっては、他社へ移って欲しくないでしょうから、待遇面などでの好転はありえる話です。残業や休日出勤など労働時間や、また給与やボーナスなどの不満に関しては、転職を実行する前に、現在の会社や上司へ直接訴えてみるのも一つの方法です。直接的な解決が難しい場合でも、代替案としての待遇アップは十分にありえることです。(実際、私の知り合いには、会社から自動車を支給されたり、まとめて有給を取ることを承認された人がいます。)
転職したい理由が、いずれのカテゴリーに属する場合であっても、まずは自分を客観的に見つめなければなりません。
スキル不足や対人能力など自分の側に原因が存在する場合は、転職に対しては慎重になったほうが良いと思います。また、現状を努力次第で好転させることができるのであれば、この場合も、すぐに転職というオプションを取るべきではないでしょう。まずは現状の好転のために、今の会社で行動してみる価値があります。
それ以外の場合であれば、現状を変えることはかなり難しいですから、転職を検討するに値するでしょう。計算した転職理由カテゴリーの合計得点を元に、転職活動における優先順位を決めることになります。希望する条件の仕事に就くためには、自ら積極的に他社企業の情報を収集する必要があります。
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